企業統治の体制

当社は、持株会社としてグループ全体の経営企画及び管理・監督機能を担い、グループ会社において適法・適正で、迅速かつ効率的な事業を推進するためのガバナンス体制を構築することにより、企業価値の向上を目指しています。また、2016年6月に監査等委員会設置会社に移行したことで、経営の監督機能の強化も行っています。

取締役会

当社の取締役会は取締役9名(うち、監査等委員である取締役は4名)で構成され、そのうち社外取締役は3名(監査等委員である取締役3名)で、社外取締役の比率は3分の1となります。監査等委員会設置会社への移行を機に、報告事項の充実や、開催回数・時間の拡大、社外取締役への事前説明など運営面の大幅な見直しを実施しました。また、リスクの観点を踏まえた付議基準の見直し、付議事案資料の充実を図るなど、取締役会の実効性の向上に取り組んでいます。
また、取締役会の前置機関として、代表取締役と常勤取締役等で構成する「グループ経営会議」を設置し、グループ各社における経営計画、営業政策、投資などの重要事項について事前に審議・承認を行っています。そして、当社及びグループ各社では、執行役員制度の導入により業務執行責任を明確にし、執行役員の業務執行を各社の取締役及び取締役会が管理・監督する体制を採っています。

監査等委員会

当社の監査等委員会は監査等委員である取締役4名で構成されています。監査等委員は、取締役会への出席に加え、監査等委員会でグループ経営会議の内容を確認するなど、取締役の職務の執行について経営判断の原則が守られているかを最重要監査事項として監視・検証を行っています。また、重要な案件に関する決裁書及び重要な会議の議事録の閲覧や、当社の内部統制部門(財務室、総務人事室、システム企画室等)から業務執行状況について定期的にヒアリングを行うとともに、常勤監査等委員は会計監査人(有限責任あずさ監査法人を選任)と月1回、監査等委員会は年4回の会合を原則として実施し、緊密な連携を図ることで監査の実効性の向上に取り組んでいます。

取締役の多様性

変化の激しい事業環境のもと、競争に勝ち残っていくために、また、前例にとらわれず、多様で新しい視点からの意見が継続的にもたらされることができるよう、役員の多様性の確保は重要な案件であると考えています。取締役候補者の選任においては、ジェンダー、国際性の面、年齢等を問わず、持株会社である当社においての重要な意思決定を行うにあたり必要な知識、能力を有することを基準としています。この方針に基づき、当社グループ内出身の者は、グループ経営戦略、財務、会計、コンプライアンスの立案・推進において適切な能力、経験、知見を有し、持続的な企業価値向上のために適切な人材である者ならびに主要子会社の代表者から選任しています。社外から招聘する者は、業種にとらわれない企業経営の経験者、弁護士、当社グループの事業に有益な専門的知識を有する者等から複数を選任し、バランスと多様性を保ちながら、迅速な意思決定ができるよう適切な規模で取締役会を構成しています。なお、監査等委員である取締役については、少なくとも1名は財務・会計の豊富な経験と十分な知見を有する者を選任することとしています。

社外役員の選任

当社は、豊富な経験や幅広い見識、高い専門性に加え、当社の経営において適切に監督が行える人格、識見、能力を有する人材を選任しています。また、当社が設定する「社外取締役の独立性に関する基準」に照らして、独立性の判断を行っています。

取締役会実効性の分析・評価

当社は定期的に取締役会の実効性の分析・評価を行っており、2019年3月に全取締役を対象としたアンケートを実施、同年4月に代表取締役、社外取締役、取締役監査等委員との意見交換会を開催し、取締役会の構成、運営、議題、サポート体制等についてヒアリングを実施しました。それらを分析した結果、各項目で改善が進んでおり、2018年度の取締役会の実効性は確保できていると評価しました。ただし、議案資料の提供時期の更なる早期化や、資料の様式・内容、議案の説明内容の見直し等、一層の改善に向けた取り組みを今後も継続して行っていく必要があることが確認されたことから、更なる改善に取り組んでまいります。

役員報酬

当社は2019年度から始まる新中期計画の策定を機に、以下の方針を基に新たな株式報酬制度(勤続条件付株式報酬型ストックオプション(以下「勤続条件付SO」)と業績連動条件付株式報酬型ストックオプション(以下「業績連動件付SO」))を導入し、併せて対象者の見直しを行いました。

【方針】

  • 当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値向上に資するものであること
  • 業務を執行する取締役・執行役員の中期計画の目標達成の動機付けとなること
  • 当社グループのミッション達成と持続的成長の実現に適う人材の確保につながること
  • 株主との意識の共有や株主重視の意識を高めるものであること


各報酬の概要及び対象者等は以下のとおりとし、業務執行取締役の報酬の構成は、月例の基本報酬約50%、年次賞与及び株式報酬で約50%を目安とします。

なお、取締役の報酬については、指名・報酬諮問委員会の検討を経て、取締役会が株主総会に提出する議案の内容及び個人別の報酬等の額を定めるものとし、監査等委員である取締役の個人別の報酬等の額は、監査等委員である取締役の協議によって定めています。

【報酬の概要】

株式 業績連動条件付SO 当社取締役会が予め定める指標について、中期計画の最終年度の達成度に応じ
て、0~100%の範囲で権利行使可能な個数を確定し、当社及び当社子会社の
取締役、監査役、執行役員等役員のいずれの地位をも喪失後より行使できる
新株予約権を、役位に応じて付与
勤続条件付SO 当社及び当社子会社の取締役、監査役、執行役員等役員のいずれの地位をも
喪失後より行使できる新株予約権を、役位に応じて付与
金銭 年次賞与 1事業年度の連結業績に応じた報酬(主に連結営業利益と連動し、当期純利益も勘案)
基本報酬 職責・役位に応じた報酬、毎年4月改定

【対象者】

業務執行取締役・執行役員 非業務執行取締役
株式 業績連動条件付SO
勤続条件付SO
金銭 年次賞与
基本報酬

【報酬限度額】

株式 業績連動条件付SO 【業務執行取締役】
年額36百万円以内
勤続条件付SO 【監査等委員でない取締役】
年額93百万円以内(うち、社外9百万円以内)
【監査等委員である取締役】
年額22.5百万円以内
金銭 年次賞与 株主総会において毎年承認
基本報酬 【監査等委員でない取締役】
年額3億円以内(うち、社外50百万円以内)
【監査等委員である取締役】
年額90百万円以内

指名・報酬諮問委員会

当社は、取締役の指名及び報酬の決定にあたり、公正かつ透明性を確保するため、任意の諮問委員会として、監査等委員を含む複数の独立社外取締役と社長で構成される指名・報酬諮問委員会を設置しています。 当委員会では、取締役の選任及び解任・解職並びに、候補者の指名、取締役の報酬等に関する方針及び報酬等の内容について検討し、取締役会に勧告しています。後継者育成計画においても当委員会から意見・勧告を通じ監督を行うことで、客観性を確保しています。

委員会
メンバー
委員長 番 尚志
(取締役監査等委員:独立社外)
委員 中野 健二郎
(取締役監査等委員:独立社外)
鈴木 篤
(代表取締役社長)

株主との対話

当社は、株主との建設的な対話の実現に向け、機関投資家対応の専任窓口としてIR部を設置し、当社社長及び主要事業会社の社長が出席する機関投資家向けの決算説明会(年2回)の開催や、海外ロードショーの実施、カンファレンスや個別取材対応など国内外の機関投資家との積極的な意見交換を行っています。また、主に個人株主向けに、株主アンケートの実施(年1回)や、ホームページでのお問い合わせフォームの設置などにより、ご意見を頂戴しています。加えて、情報発信強化の一環として、株主総会招集ご通知と株主通信を一体化し、早期の発送と発送1週間前にホームページに掲載することで、従来より早い段階で、より充実した情報の提供を行っています。

株主還元の方針

当社は、事業年度ごとの業績をベースにして、中長期にわたる適正な財務体質の構築と成長投資に必要なキャッシュフローを勘案しながら安定的な利益還元を行うことを基本方針としています。具体的には、連結当期純利益、連結純資産、連結キャッシュフローの中長期の計画から総合的に判断して最適な成果配分を行っています。

政策保有株式の保有及び議決権行使に関する方針

当社は、取引先、業務提携先等の関係先との良好な関係を構築し、当社グループの事業の円滑な推進と中長期的な企業価値の向上に資すると判断する場合は、当該取引先等の株式を政策的に保有する方針です。ただし、保有株式については、その保有目的、取引の内容、配当利回り、保有リスク等を検証し、保有意義が乏しいと判断する株式については、市場動向等を踏まえて売却を検討します。また、議決権行使については、当社グループの中長期的な視点での価値向上に資するかの視点に立ち、保有目的も踏まえて議案ごとに賛否を判断のうえ行います。