当社グループは、企業の成長には事業規模の拡大と、それに応じた内部統制の仕組みの整備及び適正な運用が重要であると考え、成長戦略の実現とともに、その事業拡大を支える内部統制システムの強化に取り組んでいます。当社は適宜、内部統制システムの見直しを行うとともに、会社法で取締役会決議を義務付けられていないグループ会社においても、内部統制の基本方針を策定・決議し、リスクの発生を防止・低減するための体制整備を行っています。

管理体制

リスク管理・コンプライアンス推進

当社では、リスク発生の予防対策、リスク発生時の報告、発生リスクへの対応の原則、対応策の実施等を骨子とする「リスク管理規程」を制定しています。また、コンプライアンス推進に関しては、当社グループの役員及び社員が当社グループの基本方針、倫理・法令・ルール等に基づき行動するための基本姿勢を「H2Oリテイリンググループ行動規範」として定めるとともに、「グループコンプライアンス規程」を制定し、当社グループのコンプライアンス推進に関する基本方針並びにルールを定めています。そして、リスクの未然防止と発生時の損失最小化、コンプライアンス体制の構築・整備を推進していくため、「グループコンプライアンス委員会」を設置しています。当社及び当社グループ各社におけるコンプライアンス推進の責任者として各社の社長(当社・阪急阪神百貨店・イズミヤ・阪急オアシスは総務担当役員)をコンプライアンス担当に任命し、コンプライアンスに関わる諸施策の推進及び情報の共有化を行っています。また、公正取引推進委員会など専門委員会も設置し、さらに一歩踏み込んだ対策に取り組んでいます。

体制図

グループコンプライアンス委員会及び専門委員会の取組内容

グループコンプライアンス委員会

  • コンプライアンス連絡会にて、取締役会付議基準・グループ会社に対する貸付ルールの見直し、ソーシャルメディア利用に関する対応などのルールの変更について周知・徹底
  • 当社総務人事室及び監査等委員会室が共同でグループ各社のリスクの検証及びヒアリングを実施
  • グループ各社の人事環境整備に向けた現状把握と課題抽出のための調査の実施及び諸規則の整備・改善を指導

グループ公正取引推進
委員会

  • (株)阪急阪神百貨店における公正取引委員会による排除措置命令及び課徴金納付命令に関して、グループ各社コンプライアンス担当者に対して命令内容を周知
  • 「カルテル防止ガイドライン」の策定及びカルテルに繋がるおそれのある会合等への参加中止を指導

グループ食品衛生

品質管理推進委員会

  • 食品表示法施行に伴う実態調査・是正指導の実施
  • 食品衛生法改正公布に伴うHACCP導入に向けた取り組みの実施

グループ品質管理推進

委員会

  • 広告物の表示・表現適正化のため、グループ各社で調査・研修の実施及び化粧品を中心に不適正品を摘発
  • 検品マニュアル(衣料品、服飾雑貨品、家庭雑貨品)を作成し、不良品発見時の対応フローを明確化

グループ情報セキュリティ委員会

  • ソーシャルメディアの適切な利用推進のため、「H2Oリテイリンググループ ソーシャルメディアポリシー」を制定
  • グループ各社におけるソーシャルメディア運用管理規程策定の推進

災害時の対策

当社グループでは、百貨店や総合スーパー、食品スーパーをはじめ不特定多数のお客様が来店される商業施設を多数運営していることから、地震をはじめとした自然災害発生に対する取り組みを重視しています。特に災害時に、従業員ひとりひとりが自立的に動けることを目指し、様々な取り組みを行っています。また、当社及び主要な子会社では、従業員の安否確認のための安否確認システムや本部間連絡用にIP無線電話、LINE WORKSを導入し、災害発生時の迅速な安否確認と情報連絡が可能な体制を取っています。2018年の大阪北部地震をはじめ、近年相次ぐ多くの自然災害への対応の反省から、災害発生時の初動対応マニュアルの見直しに着手し、速やかに事業を継続・復旧できる体制づくりを進めています。

阪急阪神百貨店

防災訓練

誰もが指揮者になり、また、他の者の役割も担えるように、阪急・阪神両本店では、毎週、テーマ(緊急地震速報訓練、消防避難誘導訓練等)を定め、防災訓練を実施しています。2016年度からは、南海トラフ地震を想定した津波避難訓練も取り入れ、特にお客様の来店が多い阪急・阪神両本店では「南海トラフ地震対応行動マニュアル」を策定し、備えを行っています。また、全社員に携帯用の「災害時対応ポケットマニュアル」を配布し、防災意識の向上に取り組んでいます。また、普通救命士育成の講習会や応急手当講習会なども開催し、1,300名を超えるスタッフが受講しています。

多様なお客様・従業員への対応

外国人観光客の多い都心店舗においては、緊急地震速報や避難誘導の多言語化を実施しています。また、全店舗で帰宅困難者対策としての災害備蓄品を拡充し、災害発生時の対策を強化しています。

イズミヤ・阪急オアシス

地震対策マニュアルの策定に加え、各店において消防訓練や地震訓練を定期的に実施しています。また、災害時における物資や避難場所等の提供に関して、出店地域の自治体と災害支援協定を締結しています。

  • イズミヤ: 9自治体(大阪府、京都府、奈良県、神戸市等)
  • 阪急オアシス: 7自治体(大阪府、豊中市、箕面市、西宮市等)

公正取引確保のための取り組み

グループ公正取引推進委員会を設置し、独占禁止法並びに関係法令に関する違法行為の未然防止を目的とし、グループ内での情報共有や是正指導を行っています。2018年10月に、当社子会社である阪急阪神百貨店では、顧客から収受する優待ギフト送料の値上げに関して、独占禁止法違反により、公正取引委員会から排除措置命令及び課徴金納付命令を受けました。当該命令について重く受け止め、阪急阪神百貨店では、カルテル防止ガイドラインの策定、役員・従業員を対象にした研修の実施など再発防止策を行うとともに、監査体制の一層の強化を図り、再発防止を徹底しています。また、グループコンプライアンス連絡会の開催や「H2Oリテイリンググループ行動規範」の改訂を実施するなどにより、他のグループ会社に対し公正取引の推進を再徹底しています。

内部通報制度

当社グループで働く従業員(お取引先スタッフも含む)からの内部通報を受け付ける仕組みとして、「H2Oリテイリンググループ コンプライアンスホットライン」の窓口を当社及び社外の弁護士事務所に設置しており、中核会社である阪急阪神百貨店、イズミヤ、阪急オアシスにおいても、各社に通報窓口を設置しています。また、通報者のプライバシー保護を講じたうえで、コンプライアンスホットラインの通報の状況に関して、社長及び常勤監査等委員に定期的に報告を行っており、グループ内で発生する違法行為等の早期発見と拡大防止を図っています。

反社会的勢力排除に向けた取り組み

「H2Oリテイリンググループ行動規範」において、反社会的な組織、団体、個人などからの不当な要求には一切応じないことを規定しています。グループ各社が締結する契約書においては、反社会的勢力の排除条項の挿入を徹底しており、また、阪急阪神百貨店では、中元・歳暮期の贈答に取引がないか全リストのチェックを行うなど、反社会的勢力の排除に向けた取り組みを行っています。

個人情報管理

当社ではプライバシーポリシーの制定に加え、グループ全体の個人情報をはじめとした企業情報の適正管理とセキュリティ向上を目的とした「グループ情報セキュリティ委員会」を設置しています。グループ各社においても、個人情報の適正な取り扱いと保護等を目的とした個人情報管理規程と、個人情報管理責任者を定めるとともに、従業員への研修の実施等により、周知徹底を図っています。また、お取引先や業務委託先等との間で、個人情報の取り扱いに関する覚書を締結するなど、個人情報の適正な利用や適切な管理のためにお取引先と協力して取り組んでいます。