株式会社阪急阪神百貨店 自己実現支援企画部 今川さん

おしゃれを楽しみたいのに、コーディネートがなんとなく決まらない。今の自分のサイズ感がわからない。など、「今の自分に何が似合うのかわからない」と立ち止まってしまう。そんなお客さまの切実な思いに寄り添い、導くのが、阪急うめだ本店と阪神梅田本店で提供しているファッションコンサルティングサービスです。

 

▶ファッションコンサルティングサービスホームページ

 

「いまの私に似合うを知って、おしゃれを楽しめる私になれたら」という願いに応える装いのお手伝いで、単に商品を売るだけではなく、サービスの提供を通じてお客さまの心が動き、毎日ワクワクし始める。そんなお客さまの「自己実現」の第一歩を支えるサービスの開発に携わった、阪急阪神百貨店の今川さんにお話を伺いました。

(編集部)

            

「服選びが苦痛」切実な声に向き合う

――ファッションコンサルティングサービスとはどのようなサービスですか?

 

今川さん:お客さまが抱える「いまの私に似合うを知って、おしゃれを楽しめる私になれたら」という気持ちに寄り添う体験型サービスです。 「骨格&カラータイプアドバイザー」の社内資格を保有している社員が、お客さまの好みやなりたい姿を丁寧にヒアリングし、体型やパーソナルカラーに合うスタイリングを、根拠を持ってご提案します。
2024年8月にスタートし、阪急本店に4名、阪神本店に5名の専門スタッフが在籍しています。(2026年4月現在)

 

――どういった経緯でサービスを立ち上げたのでしょうか?


今川さん:サービスを開発する際、まず向き合ったのは、長年百貨店をご愛用いただいている40~50代のお客さまでした。阪急阪神百貨店が掲げる「顧客基点」を形にするために、たくさんのリアルな声を聴くことを大切にしました。一般のお客さまだけでなく、同年代の従業員約30名とも座談会を実施しました。

そこで見えてきたのは、かつてはおしゃれを楽しんでいたはずの女性たちが、年齢による体型や似合う色の変化に戸惑い、「最近、服選びが苦痛になった」「鏡を見るのがつらい」と深く悩んでいる姿でした。このネガティブな感情を取り除き、もう一度ファッションを心から楽しめる自分になってもらいたい。その強い想いが私たちの原動力となりました。

人の手で届ける「わたしの似合う」

――サービスの形が変わりつつあるそうですね。

 

今川さん:はい。立ち上げ当初は3Dボディスキャナーを用いた精密な計測・診断を強みにしていましたが、2026年3月をもって、この機械診断を終了することになりました。
現在は、サービスを「人の手」によるものへと磨き上げている真っ最中です。

一番の理由は、コンサルティングを行うスタッフたちの目覚ましい成長にあります。この1年、スタッフは外部の専門資格を取得したり、スタイリングの技術を磨いたりとスキルアップに励んできました。スタッフがお客さまとの対話を通し、「似合う」だけでなく、心の奥にある「なりたい姿」を汲み取った上で届ける、データを超えた、人の感性による提案こそが、お客さまの心を動かすのだと確信したからです。

すでに「毎日の服選びが楽しくなった!」といった、お買い物以上の感動の声も多くいただいています。ぜひ今後も楽しみにしていてください。

 

――お客さまの表情がパッと明るくなる。その瞬間こそが、このサービスの醍醐味ですね。

 

今川さん: その通りです。私たちの部署名にもある「自己実現」と聞くと、何か大きな目標を達成することのように思われるかもしれません。でも、私たちが目指しているのは、もっと身近な変化です。

服選びが苦痛で鏡を見るのがつらかった方が、「今の自分に似合うを知る事で」自信を持ち、明日のお出かけが待ち遠しくなる。そんな日々の景色が少し明るく変わる瞬間を支えること。それこそが、H2Oグループが大切にしている、最も身近な「自己実現」の形だと思っています。

コンサルティングスタッフによるカラー診断の様子

百貨店を通じて、暮らしを自己実現の舞台に

――お客さまの気持ちに寄り添ったからこそ生まれたサービスですね。

 

今川さん:そうだと思います。サービスを開発する中でも、方向がブレそうになる度に、メンバー間で原点の「顧客基点」に立ち返ることを徹底していました。今でも「お客さまの悩み事は何か?何が解決できたらうれしいだろうか?」と繰り返し問い直し続けています。かつての百貨店は、良い「モノ」を揃えてご提案するのが中心の業態でしたが、今の時代に求められているのは、「モノ」を選んだ先にある、「ワクワクする毎日」や「自分への自信」だと感じています。お客さまの「こうなりたい」という想いにパーソナルに寄り添い続けることで、季節が変わっても、時代が変わっても、選ばれ続けること。それがH2Oリテイリンググループが目指す「コミュニケーションリテイラー」の姿だと考えています。

 

――最後に、これからの展望を教えてください。

今川さん:私たちはこれからも、ファッションにとどまらず、暮らしの領域も含めたトータルな提案を通じて、日常のあらゆるシーンで「自分らしくいられる」安心感と喜びを提供していきたいと考えています。

私たちの根幹は変わりません。それは、お客さまが自分を好きになり、明日からの暮らしを楽しみに思えるような「きっかけ」を作る存在であり続けること。お客さまの人生をポジティブに変えるコミュニケーションこそが私たちの役割と捉え、これからも一人ひとりの自己実現を後押しし続けます。

コンサルティングスタッフによるご提案のイメージ